野郎WORKマガジンでは、風俗ワークやカンパイワークの現場で起こってしまいがちな失敗事例などを紹介しています。今回はキャバクラの「付け回し」という仕事にスポットを当てて、よくある失敗とその際の挽回方法をまとめてみました。
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キャバクラの付け回しって何?ボーイの実際にあった体験談も紹介

この記事の目次
「付け回し」とは?

「付け回し」とは、指名がないフリーのお客様が来店したときに行う仕事です。
キャストをお客様の席に「付け」たり、複数の席に「回し」たり……といった作業を指します。
フリーのお客様に対しては、ひとつの席に10~15分サイクルでいろんなキャストを付ける必要があります。
また、あるキャストが複数の席から指名をもらっている場合、それらの席に均等にキャストを回すことが必要です。その際、キャストがいない席にはヘルプのキャストを付けることも欠かせません。
そんな付け回しは、ホールスタッフの中でも特に仕事に慣れ、キャストやお店からの信頼があるボーイ・黒服スタッフが担当するのが一般的です。
「付け回し」の主な仕事内容
具体的には、「付け回し」では以下のような仕事を行います。
複数の指名がある人気キャストを上手に回す
たとえばA、Bという2つの席で指名が入っているキャストがいる場合、それぞれの席の時間配分を考えて上手にキャストを回す必要があります。
お客様は指名料を支払って遊びに来ています。下手な付け回しが原因でそのお金が無駄になったと思われることがないよう、スムーズに回せるよう心がけることが大切です。
お客様の好みに合わせてヘルプを付ける
指名しているキャストが席を離れているお客様には、かわりにヘルプのキャストを付けます。
この際には、お客様が普段どんなキャストを指名しているのかしっかり把握し、かけ離れたキャラクターのキャストを付けたりすることがないよう注意する必要があります。
終了間際の席に人気キャストを付ける
キャバクラでは、お客様がお店で過ごす時間が長ければその分だけ売り上げを伸ばすことができます。
というわけで、1セットの時間(40~60分)終了間際にお客様の席に伺い、「延長はいかがですか?」と交渉することが欠かせません。
このときスムーズに「延長しようかな」と言ってもらえるよう、終了間際の席には人気キャストを付けるというのが、付け回しのテクニックのひとつです。
「せっかく魅力的な女性が隣にいるんだから」という理由で、お客様が延長しやすくなります。
「付け回し」はキャバクラで最も大事なポジション

以上、付け回しの仕事内容についてまとめてみましたが、いかがでしょうか。
この仕事がいかに重要なものであるか、お分かりいただけたのではないかと思います。
たとえば、付け回しひとつでお客様のご機嫌が左右され、お店の売り上げにも影響することがあります。
付け回しに失敗すると、お客様がストレスを感じて早めに帰ってしまったり、延長してくれなかったり、ドリンクを入れてもらえなかったりする可能性があります。
逆にいえば、付け回しをしっかり成功させれば、お客様に長時間楽しんでいただき、ドリンクもたくさん入れていただいてしっかり売り上げることができるでしょう。
また、付け回しは簡単な仕事ではありません。
キャストの性格やお客様の好みを把握し、適切なキャストを案内する必要があります。
そのために、在籍するキャストや来店するお客様について、しっかり分析することが欠かせません。
そういう意味では、キャバクラにおける最も重要なポジションといっていいでしょう。
「付け回し担当」は、「カンパイワークでより多く稼ぎたい」「のし上がっていきたい」と考えている方が最初に目指すべきポジションだといえます。
付け回しの仕事で実際にあった失敗談

付け回しのミスは、お客様から寄せられるクレームで発覚することが多いようです。
どのようなクレームが多いのか、見てみましょう。
悪い失敗①「指名の子がすぐ隣の別のお客様に付いていたため、気分を害してしまった」
たとえば、ほぼ同時に入店された2組のお客様がいて、どちらの組にもキャストのAさんを指名する方がいらっしゃったとしましょう。
このとき、2組の席が隣同士だと、一方の席にAさんを付けている間もう一方の席からはその状況が丸見えになってしまいます。
キャバクラに足を運ぶお客様はキャストに会いに来ているわけですから、「もう一方の席」のお客様ができるだけ気分を害してしまわないように、可能な限りの配慮をしなければなりません。
悪い失敗②「ヘルプの子が全然ダメだった」
指名のキャストと楽しく過ごしたあと、彼女が別の指名客に呼ばれていったためしばしのお別れ。
その間、お客様のおもてなしを担当するのは「ヘルプ」のキャストです。
誰を付けるかは付け回し担当スタッフが考えますが、ここで「適当に手が空いているキャストを」などと考えてしまうと、失敗してしまうことがあります。
たとえば「清楚なお嬢様系」のキャストを指名しているお客様のところに、「底抜けに明るいギャル系」のキャストをヘルプとしてつけた場合、お客様はふだん好んでいるタイプとはかけ離れたタイプのキャストとひとときを過ごすことになってしまいます。
その結果、クレームにつながってしまうことがあるのです。
悪い失敗③「ドリンクを飲んでいる途中でキャストが席を立ってしまった」
せっかくお客様がキャストのためにドリンクを注文したのに、ほんの一口飲んだタイミングで付け回し担当のスタッフが現れ、キャストを席から引き離してしまった……となればお客様の機嫌を損ねる可能性があります。
お客様がキャストのために注文するドリンクは、決して安くありません。そんな中、飲んでいる途中でキャストを連れていかれてしまったら良い気分がしないでしょう。
その結果、クレームにつながってしまう場合があります。
付け回しで失敗しないための対策方法3選

対策①「お客様の配置」をしっかり考える。
付け回しとは、一言でいえばキャストを席に配置すること。しかし、キャストだけに注力していればいいというわけではなく、来店するお客様にも目を向けることが欠かせません。
たとえば、上に例として挙げた「指名の子がすぐ隣の別のお客様に…」という失敗の原因は、そもそもキャストのAさんを指名しているお客様2組を、隣同士の席にご案内してしまったことにあります。
つまり、最初から2組をある程度離れた席にご案内していれば、一方のお客様がご機嫌を損ねるようなことはなかったわけです。
というわけで、付け回しのスタッフとしては、そもそもお客様を席にご案内するところから気をつける必要があるといえます。
具体的には、どのお客様がどのキャストを指名しているのか把握しておくことが大切です。
付け回しを担当するスタッフが複数いる場合は、しっかり共有しておくことで、失敗を未然に防ぐことができるでしょう。
また、「エスコートスタッフとの連携」も欠かせません。
エスコートスタッフは、来店するお客様をお店の入り口でお迎えし、貴重品や、冬場ならコートなどをお預かりして席までご案内します。
彼らともお客様の情報を共有しておくことで、よりスムーズにお客様を配置し、キャストの振り分けに集中することができるでしょう。
対策②お客様の席にしっかり目を配る
上に「失敗③」として紹介したような失敗をしないためには、お客様の席にしっかり目を配ることが大切です。
「ドリンクの途中」に限らず、たとえばお客様とキャストの話が盛り上がっていたり、テーブルゲームを楽しんでいたりするとき、いきなり席からキャストを連れ去るようなことがあってはいけません。
個々の席に目を配り、一区切りついたところをねらって声をかけることを心がけましょう。
また逆に、今いるキャストにあまり興味がなさそうに見えたら、予定時間より少し早めに別のキャストを付けてみたりするのも良いでしょう。
対策③キャストを「タイプ分け」しておく。
上の「失敗②」で紹介したような「ヘルプの子が全然ダメ」を回避するためのコツ。それは、在籍するキャストを「タイプ分け」しておくことです。
キャスト管理を担当するマネージャーとも連携し、キャストひとりひとりのルックスや性格、接客スタイルなどを把握。そのうえで、上の例に登場したような「清楚なお嬢様系」「明るいギャル系」などのタイプに分けます。
こうすることで、ひとりひとりのお客様に合うヘルプのキャストを送り出すことができるでしょう。
また常連のお客様に関して、あらかじめ「指名しているキャストは誰か」「そのキャストと同じタイプのキャストは誰か」ということを押さえておくと、よりスムーズに付け回しを行うことができます。
このように、付け回しの失敗を防ぐためのコツはいくつかあります。
ポイントは、「在籍するキャスト」と「常連のお客様」についての情報を、付け回しを担当するスタッフがしっかり把握すること。そして、スタッフ同士が情報を共有することです。
ミーティングや終礼などの時間も有効活用して、より充実したサービスを提供できるよう取り組みましょう。
失敗したらしっかり挽回しよう

挽回するためには、以下のような方法が考えられます。
挽回①「いい席」に案内する
席の位置で気分を害してしまったお客様のご機嫌を取り戻すには、「席を替える」というのが一番です。
ただし、単に替えるのではなく、お詫びの意味もこめて「良い席」にご案内すると良いでしょう。
キャバクラで「良い席」といわれるのは、店舗の奥にある角の席。
ゆっくり静かに寛げるので、キャバクラではお得意様をご案内するときに使うことが多いようです。
個室の「VIP席」があるお店なら、そちらを活用しても良いかと思います。
1ランク上の席をご用意することで、よりお客様に気分よく席を移っていただくことができるでしょう。
挽回②割引サービスを提供する
「失敗②」のように、お客様の好みに合わないヘルプのキャストを付けてしまうというミスは、その時間分の料金をサービスするという方法で挽回しましょう。
あるいは、その時間分無料で延長できるサービスなども有効かと思われます。
ヘルプのキャストと過ごした時間を無駄にしてしまった、と思わせないようにすることが大切です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、キャバクラでは欠かせない「付け回し」についてお届けしました。実際の失敗談や、失敗を防ぐための対策方法、さらには失敗してしまったときの挽回方法についてもまとめてみました。
付け回しの失敗を防ぐためには、「キャストやお客様の情報・状況を把握すること」が大切です。
また実際に失敗してしまった際には、
・「席を替える」
・「料金や時間のサービスをする」
といった方法で挽回できます。
ぜひ参考にしていただければと思います。
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